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2019.03.28
成人式の振袖はいつから始まったの?

成人式の振袖の歴史
成人式で振袖を着るようになったのはいつから?
古い昔から、日本では成人すると身なりを改める慣習がありました。
奈良時代以降、数え歳で12~16歳の男子は
元服という儀式を執り行い、
前髪を落として大人の髪型に結い、着物を大人のものへと改めました。
また、幼名から新しい名に切り替えたり、冠をつけたりしました。
女性の場合は裳着といい、12~16歳で
はじめて裳、袴のようなものを身に着けました。
同時に垂らした髪を結いあげる髪上げも行われ、こどもの髪から大人の髪型へと変わりました。
成年式を機会に着物を改めることは、
人生の新しい段階に移行したことを視覚的に明らかにする一つの方法だったのです。
このように昔の成人式は、20歳よりずっと前に行われていましたが、
現在のように20歳で成人式が行われるようになったのは、
太平洋戦争後のことです。
地域の新成人が一堂に会して行う成人式は、
1946年ごろから始まります。
最初に成人式を執り行ったのは、埼玉県の蕨市です。
戦後で疲れ切っていた世の中で、せめてこれから大人になる若者たちを激励しようと「青年祭」という催し物を企画しました。
その「青年祭」の中の「青年式」がとても良いと評判になり、日本全国に広まりました。
そして各地に浸透し、正式に成人の日が1948年に1月15日が「成人の日」と制定され、
成人の日に成人式が執り行われるようになりました。
この頃は、着物で参加する女性もいましたが、
洋服で参加する方も多かったようです。
成人の日がつくられた当初は1月15日で祭日でしたが、
2000年の祝日法改正(通称:ハッピーマンデー法)より1月の第2月曜日とされています。
振袖は若い女性の礼服
洋服の場合、時と場所に合わせて、カジュアルウェア、フォーマルウェアと着る服を変えます。
着物も同じで、留袖、付け下げ、訪問着、振袖などさまざまな着物があり、
時と場所により、着るものが異なります。
未婚の若い女性の礼装は振袖となります。
成人式は、冠婚葬祭の「冠」にあたる儀式、つまり「最も格式の高い場」ですので、
女性は礼装となる振袖でのぞむのがマナーというわけです。
一時期は「着物がないから出席しない・・」という方もいたり
出席者を増やすことを優先して
「普段着で出席しましょう。」
という運動が行われた地域もあったようですが
経済の成長に連れて、
振袖を着る女性が増えていき、バブル経済の頃には、
『成人の日=振袖』
という姿が定着しました。
このように振袖の発祥、変化の歴史は行われてきました。
成人式の歴史も調べてみると中々興味深いところもあるものですね。
〜MEMORIES OF LIFE〜
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